
© Yoichi Watanabe
渡邉 洋一「橅」
会期:2025年7月25日(金) – 8月9日(土)
Opening Event:7月25日(金)17:00〜
*定休日: 日、月、祝日
営業時間:13:00 – 19:00
会場:LAG(LIVE ART GALLERY)/ 〒150-0001 東京都渋谷区神宮前2-4-11 Daiwa神宮前ビル1F
このたびLAGでは、7月25日(金)から8月9日(土)まで、写真家・渡邉 洋一による写真集出版記念展覧会「橅」を開催いたします。
北海道ニセコを拠点に、雪山を舞台とした撮影を長年にわたり続けている渡邉は、スキー文化と共に歩んできた活動の中で、日本各地の自然や雪国の暮らしへと関心を深め、近年はその土地に根ざした文化や風土と向き合う作品を制作しています。
本展では、長野県野沢温泉村で300年以上の歴史を有し受け継がれてきた伝統神事「道祖神祭り」を一年にわたり記録した写真群を発表します。御神木として橅(ぶな)の木を山中から伐り出し、社殿を組み上げ、火を灯して天に昇華させる一連の儀礼、渡邉が村の人々と時間を共に過ごしながら撮影を重ねた本作は、伝統文化の継承の記録としてだけでなく、自然と人間の共生、生活と信仰の交錯など、「橅」を媒介に様々な視座を私たちに提示しています。
なお、会場では写真集『橅』(印刷:LIVE ART BOOKS)を販売。また、会期中にゲストをお招きしてアーティストトークも開催予定です。この機会に是非ともご覧ください。
神聖な森から橅の御神木を切り出し、1月15日の小正月に聖火として天へ昇華させる様は、自然界と人の深い繋がりを感じる。村はこの祭りに一丸となって魂をこめる。野沢温泉道祖神祭りは「まつりごと」を知る日本を代表する神事である。
––– 渡邉 洋一
OPENING EVENT|
オープニングイベント
・17:00-19:00 レセプションパーティー
※野沢温泉村のレストラン「七良兵衛珈琲」からシェフをお呼びし、ご当地の食材を使った軽食や地酒などをご提供いたします。
・19:00- アーティスト&ゲストトーク
登壇者:渡邉洋一(写真家)、河野健児(2024年道祖神祭実行委員長(楽生会))、上野雄大(長野県野沢温泉村 村長)

渡邉 洋一 / Yoichi Watanabe
1990年代より世界各地の雪山をフィールドに写真制作を行う。スキーカルチャーを追い求め活動を続ける中、日本各地の雪国の自然環境や風土に根ざした文化の取材を続ける。2015年より、自身が発行するスノーカルチャーマガジン『Stuben Magazine』を通じて、その魅力を広く発信。2012年には写真展「白い森」および写真集『BROAD LEAF SNOW TREE』を発表し、森と人の関わりをテーマとした撮影に取り組む。2019年には写真集『雪 森』を刊行。2023〜24年、長野県野沢温泉村の道祖神祭りを取材、写真制作する。橅の森と村人との深い関わり、信仰と暮らしの関係を見つめた写真集『橅』を2025年1月に刊行した。
記録と表現のあいだを行き来しながら活動している。
[ゲストプロフィール]
河野 健児 / Kenji Kono (写真右)
1983年、長野県野沢温泉村出身。
幼少期にスキーを始め、のちにスキークロスのワールドカップ選手として12年に渡り世界を転戦。
31歳で故郷の野沢温泉村に戻り、手作りのツリーハウスを生かしたTree campやSUPツアーを提供する「nozawa green field」を立ち上げる。冬はスキーヤーとして活動を続け一年を通じてアウトドアスポーツと自然の魅力を発信する活動をしている。2024年道祖神祭実行委員長(楽生会)。
上野 雄大 / Yuta Ueno (写真左)
1981年、 長野県野沢温泉村出身。
スキー選手として長く活動し順天堂大学にて健康学と指導者理論を学ぶ。2014年オリンピックではフリースタイルスキー日本代表コーチを務める。後に自ら起業し、通年型アウトドア事業「compass house」を村内で展開。ショップ、ツアー企画運営などを手がける。野沢温泉村議会議員として、遊休物件の利活用や若者、移住者の雇用創出など、地域課題解決に先進的に取り組んだ。村議会議員を経験後2024年3月より野沢温泉村長となり、よりよい豊かな村づくりに邁進中。野沢温泉学園に通う3児の父。
BOOKS|
書籍情報
渡邉 洋一『橅』
*会場にて販売いたします。
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発行年:2025年
写真:渡邉 洋一
装丁:サイトヲヒデユキ
英文制作:マイケル・ダベンポート
撮影アシスタント:尾日向梨沙
印刷:LIVE ART BOOKS
製本:博勝堂
本体価格:8,800円(税込)